特別

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「今日の晩御飯、何がいい?」 彼女が僕に言った。 僕はさっき言えなかった事、特別な日だからこそ言える事を言った。 「お前の手料理がいいな」 僕と彼女は、また顔を見合わせて笑った。 僕は幸せだったと心から思える。 出来ればこれからもずっとこうありたかったけど。 そんなのは無理だって事も、次の日の朝が来ないって事も全部知ってる。 今日は特別な日。 僕達に残された、最後の一日。
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