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シメ太郎の幼年期も、シメ子は、毎日のように、遊びに出っさるいていた。
シメ太郎は毎日淋しい思いをして過ごした。
夜も、一人の時が多く、土産代わりに両親が持って帰って来るチョコレートが何よりの楽しみだった。
見兼ねた近所の親切な夫婦が、時々、車で遊びに連れて行ってくれたりした。
シメ子は、シメ太郎の参観日にも入学式にも卒業式にも、1度も行ったことがなかった。
学校行事は全て、父親である、じぃさんが行っていた。
シメ子は、シメ太郎に
【蒲鉾】を【かまばこ】と教え
【受話器】を【じょわき】と教えた。
こんな環境の中で育った、シメ太郎は、地元の高校には、受け入れられず、遠い高校に電車通学しなければならなくなった。
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