12136人が本棚に入れています
本棚に追加
先成の渇いた笑いが聞こえた。
先成「そこまで深く聞いたのは君が初めてだ。中々…疑り深いね」
純「……他にそのバイトしてる奴がいるみてぇだな」
先成「いい読みだ。三人している」
先成の声は満足気だった。
純「……とりあえず俺の質問に答えろよ」
先成「ああ。話しすぎたね。
まず、司令官は誰かだったかな?
俺だ」
純「は…?お前…?」
先成「詳しくは後で話そう。次の質問は…目的か。それは、君がしてくれるなら言おう」
純「……分かった」
先成「次…は…何で君を雇うか?喧嘩が強いからだ。喧嘩がバイトなんだから当然の条件だ」
先成はさも当然のように言った。
純「確かに…そうだな。でも、俺はそこまで喧嘩強くはねぇぞ…?」
先成「謙虚なんだな。相手を他の物に注意を払わせ、すかさず金的。面白い闘い方だ。真正面からぶつかるより、かなり賢いやり方だと俺は思う」
純「メンドかったからだっつーの。そんな褒めると逆に疑い持っちまうぜ…」
純は思わずニヤけたが、態度は紳士的だった。
先成「……まぁいい。君が喧嘩が強いかどうかは、俺が決める事だ。自信を持ってくれ。
さて、もう一つ質問があったね。金はどこから出してるか?だったな」
純「そうだ」
先成「株と投資すりゃ、やり方によっては医者より稼げるぜ?お前もやってみろよ」
先成は遠回しな言い方をした。
相当稼いでいるようだ。
最初のコメントを投稿しよう!