†15歳 春†

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  母『愛梨~どこ行くの?』 アイリ『んっ?隣。』 母『じゃ~これミヤちゃんに持ってって♪今日千葉のおばちゃんから、ミヤちゃんちの分もって送られて来たから。』 そう手渡されたのは、立派そうな箱菓子。 アイリ『これチョコ?食っていい?』 母『バカッ!!ミヤちゃんさって言ってるでしょ。食べないでよっ!!』 アイリ『はいはい。』 母『それと、明日入学式なんだから早く帰って来なさいよ。』 アイリ『…はいはいっと。』 玄関で適当なサンダルを履き、ドアを開けると冷たい風が吹き付ける。 アイリ『寒っ!!!!』 着ていたパーカーのフードをかぶり、歩きなれた道を行く。 うちでやってる小さな家庭菜園の畑の横を通って、10メートルほど歩くと隣の家がある。 夜だとゆうのに… 月明かりのおかげで明るくて歩きやすい。 隣の家は、私んちと同じ名字(櫻井) おじいちゃんの弟が分家した家らしい。 つまり、うちのおとんのいとこが住んでいる。 つまり、親戚って事。 私はいつもの様に チャイムも鳴らさず中へ入り、リビングへ向かう。 『おっ愛梨どうした?涼達なら上に居るぞ?』 そう言うのはおとんのいとこのトモじぃ。 なんか『友蔵じいさん』の略みたいだけど… 本当は『智也おじちゃん』の略 いつの間にかそんな呼び方になっていた。 アイリ『これおかんから。千葉から送られて来たってさっ。ねぇミヤちゃん~これ上で食っていい?』 『いいよぉ~。』 キッチンから顔を出したのは、その嫁のミヤちゃん。 うちのおかんよりも少し若くて綺麗なミヤちゃん。  
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