威光と塵芥

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結局は堂々巡り 知性も敬意も微塵もない そんな取るに足らない人間 延々と頭の中から針で刺されるけど これから露見してくる心苦しさに比肩しない 支離滅裂に息もつかせず誰にも求められず嘆く まごうことなき自我 これは何者にも咎められない ニュアンスはその都度決めていく無秩序 まさに死の行軍 二番煎じでもやり遂げる 迷惑被る人外 ひとでなし 出来損ない 役不足 ごくつぶし ここら辺でもう倫理のメッキが剥がれ落ちる 露呈する怪奇 いつから悪夢は始まったのか ズルズルいく鼻ももげるような臭気すらする 刻々と4次元では千変万化していくけど 私の世界は平行線 面白みや味気の無さは不可解に弛緩しながら概念を折衷し同化していく 莫大な時間をかけて一つになる そもそもはバラバラで個々では形成できず漂っていたものが生暖かい胎内のような夢幻の中で融ける 直に水魚の交わり 具体性なぞ一切をかなぐり捨て非科学的に 言い得て妙に小宇宙 準じて神秘性 これが幻想の生成 骨子もプロットも信憑性もない 形容出来ないこの全容 XにYを掛けて塩で味付けした後 対となる角を線で結び 黄緑色と紫色を黄金比の割合で交ぜて資本論の法的根拠を抜粋し 具合が悪くなるまでビールを飲む 果てしなく酔狂 どうやってこの沈みきった朝から脱出できるのか この悪魔の掟が解せない A地点とB地点の境界は一体なんなのか 時間か距離か あるいは差別的な暗示があるのか 私には分からない 髪の毛の数すら網羅できない無能 きっとこれからもこのもどかしさを抱きながら闇からの攻撃に耐えねばならない これが生物の根源的なジレンマ ままならない歯痒さ 影を引きずり歩くよう 意中の貴方がはなれるよう どうにもならないまま 巡り合わせて 思いも寄らぬことになる数奇 存在意義 地球意思 人間だけが装飾する知覚 私は是非すら知らない この欲望だけに盲従するのみ 終いには酸素も愛情も人間の妄想の産物 あけすけに道化てみて勢いにまかせて言い負かし その瞬間から食物連鎖の縮図が出来る 浅くも鵜呑みにしてしまったばかりに自重で押し潰されゆく微力な思念 感慨も慈悲も机上の空論 大義名文 公正なんてどこにも無い 血色の悪い野心だけが蠢いている 少なくともそれだけは見える 歪んだ勢威がうねるのも 埃が混じった苦い雨も 肌に染み込むもの どこの国でも同じ 無価値 こんなこと不本意 いつでも虚脱から抜け出せない 霞んだ光
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