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第二話
浩介が気が付いた時には、すでに茜は消えていた。
夢……?
今までの事は全て夢だったのか……?
浩介はふらりと立ち上がった。
そしていつもの道を歩き始めた。
(疲れた~)
(今日の夕飯どうしようかな?)
「え……?」
人の心が読める!
すごい!」
その事実が分かった次の日、俺はまずトランプで友達に手品と言って読心術をしてみた。
大当たりだ。
あれはやっぱり本当だったんだ。
すごい!
人の心が手にとるように分かる。
へぇ~杉並ってあいつが好きだったんだ~。
とか分かってしまう。
格ゲーも最近負け無し。
手品で金まで取ってる。
今までのすさんだ人生が嘘のようだ。
何が罰だ?何が愚かさだ?
クソ食らえだ!
笑いが止まらない。
「あ!?それは高級洋菓子店でかなりの話題の高級プリン!」
こいつは高級菓子が大好きなグルメ女、実加部絵梨(17)
俺の数少ない友達の一人だ。
(食べたい……)
読まなくても考えてる事はお見通しだ。
「一口だけだぞ。」
「わ~い!」
嬉しそうにプリンを食べた。
読んでも詰まらん。
まあ金には余裕があるんだ。
こんなプリンいくらでも買えるし、くれてやるか。
「もう良い、全部食え。」
「え!?本当?」
幸せそうな顔をしている。
単純と言うか…バカと言うべきか……。
(浩介……。)
(あれ……?)
「どうしたの?浩介」
「……何でもない。」
(今のは……?)
気のせいだよな。
あいつが俺の名前を考えるわけない……。
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