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空港の入り口の手前で黒塗りのベンツが二台止まり、続いてバイクも止まった。
ベンツから出てきた母サン達は連れてきた男達に指示を出している。
音歌叔母サンと目が合い、つかつかと歩いてくると、俺に手を差し出した。
「雪成君、ピストル出しなさい」
「えッ」
「持ってるんでしょ?・・・・私達を信じて」
「・・・・お見通しですか」
「当たり前じゃないのッ!」
ポケットからケースに入ったピストルを音歌叔母サンに渡した。
音歌叔母サンはそれを受け取り、ほっとした表情を浮かべる。
こういう表情、煉はそっくりだな。
少し、まつげを伏せて微笑む所とか・・・・。
アイツを思い出すだけでギュッと胸が痛くなる。
好き・・・・大好き、愛してる・・・・かけがえの無い大切な人。
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