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あれから、雪成は何か神がかかったかのように俺が高校を卒業するまで暴れまくった。
後始末をするのが総長の俺の仕事で。
焔のメンバーも少し増えたものの、活動のスタンスは変わらず。
一條双子が卒業し、その一年後に俺と雪成も卒業。
チーム焔は解散した。
まあ母さんのチーム名だったしね。
あのバイクにも乗った。
後部席は雪成専用で、よく先生達から逃げるのに・・・・。
双子は大学卒業後、組を継いだ。そして、西門と松吉に湯澤は従うように一條組に。
天草は、大学に上がった頃モデルにスカウトされて今じゃ人気モデルになった。
馬鹿だけど、見た目は悪くなかったな・・・・。
雪成はというと、相変わらず俺の傍にいる。
大学卒業して、社会人になり二人でマンションを借りている。今日から会社勤め。
アイツの寝起きの悪さは直らないな・・・・。どうにか起きてきた雪成はスーツを着ると、その手には何かを握っていた。
「それって・・・・」
部屋の鍵を閉めて、表札をいじる雪成。
嬉しそうに表札を眺めて、指でなぞり、満足すると先を歩きだした。
雪成の願いは叶った。
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