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色鮮やかな世界
色彩豊かな四季
「桜が満開でキレイだよな」
強き風に舞い上げられた桜の花びらの中で君は呟く。
「せっかく咲いたのに散る意味はあるのでしょうか?」
生まれたのだから死ぬ
咲いたのだから散る
死ぬ為に生まれたも当然だと言わんばかりに呟いた僕の言葉に君は自分の言葉を乗せた。
「散り行く花は別の場所で新たな命を芽吹く‥‥かな?」
桜の花びらの様に頬を淡い色に染める君を愛しく想う。
頬に触れれば僕の冷たい指先は熱を帯びる。
「指‥‥冷たいね‥」
「心が冷めてますから」
利用できる者以外馴れ合うつもりなど毛頭なかった。
君の包み込む優しさに触れるまでは‥
「心が冷たいって言うなら‥
今すぐ、オレの首を取るんじゃないのか?」
僕が何故、君を手に掛けないのかど、当の昔から知っている筈なのに意地悪を言う。
そんな君を愛しく想うのだ。
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