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いつも通り学校に着き、いつも通りに教室に行こうとしていると後ろから声がした。
「あの・・・・」
この声はまさか・・・
振り向くとそこにはつい昨日告白した猫田さんがいた。
「えっ!?なに?」
突然だったので声が裏返ってしまった。
・・・ものすごく恥ずかしい・・・。
「また放課後に屋上で待ってるから・・・。」
「あ、う、うん。」
「それじゃあ・・・」
そう言うと彼女はさっさと行ってしまった。
「・・・・・・」
しばらくオレはぼーっとしていた。
「・・ほぅ・・・また会う約束ですか?」
「うぉあっ!!?」
「はい、毎度大きなリアクションありがとうございま~す。」
「牙!?
お前先に教室行ったんじゃなかったのかよ!」
「いや~、学校に着いたらさ、お前の愛人がいたもんでな、ちょっと張り込んでたんだよ。」
愛人って、お前・・・。
こいつ、自分のこといじられるのは嫌いなくせに人のことに首突っ込むのは好きなんだよな・・・・。
「ん?
どうした?」
「いや、なんでもない。」
「ま、
とりあえず頑張りな。
男たるもの最後にはやるべきことをしないとな!」
「オレはお前のようにそんなやましいことするために付き合おうとしてねぇからな。」
「ハイハイ、
わかってますよ~。」
そう言った後、いきなり牙は表情を変えてこう言った。
「岩志、お前、気を付けろよ。」
「えっ!?」
「あっ、いや、なんでもねぇ・・・」
〔・・・あれ?なんでオレはこんなこと言ったんだ?
オレは岩志を励まそうと言っただけなのにな・・・〕
牙がなぜこんなことを言ったのか
そのときはまだ知るよしもなかった。
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