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~都立海陽高校~
どこにでもあるごく普通の高校だ。
そんな平凡な高校に入ったごく普通の少年のオレ 勝尾岩志(かつお いわし)。
小学、中学とあまり目立たずに生きてきたから ほとんど友達もいない……。
唯一いるとすれば……、
「よっ!元気か?」
「うわっ! な、何だよいきなり……」
「ははっ、そんなにびっくりしなくてもいいだろ?それとも『高校に入ったら彼女つくってやる~!』とでも思ってたのか?」
「………違うよ……」
こいつはオレの幼なじみの鮫島牙(さめじま きば)。
中学生の頃は仲良くやっていたが、最近は自分がモテるからといってオレを少しバカにしている気がする。
「で、何? なんかよう?」
「ああ、それがな、最近めちゃくちゃすげーエロ本見つけてな、それをお前に見せてやろうと………」
「なっ……!!」
オレの顔が一瞬にして赤くなる
「バカ!そんなものオレが見ると思ったか?」
「いいや、全然!」
おもいっきりバカにしてやがる……。
「今にみてろよ!必ず彼女つくってあっと言わせてやるからな!」
「はいはい、せいぜいオレの彼女よりいい女ができたらな。」
一応牙には彼女がいるらしい。見たことはないけど……。
「……で? 今お前が気になっている娘って誰だ?」
「いや、それは……、」
「お、誰だ誰だ?教えてくれよ~。オレとお前の仲だろ?」
牙がしつこく迫ってくる。
「べ、別に誰だっていいだろ!じゃあオレは先に行くからな!」
「はいはい。いつものパターンですか……。」
牙を置いて先に学校へ着いた。
「まったく……、牙のやつ何考えてんだか……。」
(……実際のところ好きな人がいないわけではない。
オレが好きなのは……)
〈キーンコーンカーンコーン〉
「やべっ!チャイムなった!牙と話してたからか?」
オレは急いで教室に入った。
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