雷雨の夜

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古い民家から移動しかなり離れた神社に篤達はいた 佐藤わ腹に傷をおい篤に止血をしてもらっている しかし、佐藤の様子がおかしい。 「熱い・・・体が熱い!」 なんなんだ?体だるい。 「チクショウ!女だ!あの女が俺と弟を騙して、こんな所に連れて来たんだ」 篤は黙って、話しを聞く。 「なぁ、あんた」 佐藤は未だにわからない事を篤に聞いてみようと思ったのか。 「この村の連中はどうなってるんだ?奴ら俺の弟を喰いやがった、俺の目の前でだ」 篤はまだ黙って聞いている 「なぁ・・・俺、死ぬんだろ?・・・ハッハッ自分でわかるんだ」 体が痺れてきて、感覚がほとんどない。 それに・・・ 「あんた、右肘擦りむいただろ・・・匂うんだよ、どうゆうわけかその・・・あんたの血の匂いが、とてもおいしそうなんだ」 自分でも何がなんだかわからない。 篤は唾を飲み込み、丸太を掴み立ち上がる。 「多分あなたは感染したんです。さっきあなたは奴の返り血を全身に浴びた」 あの時か? 「その時、奴らの血液がその腹の傷から体内に侵入したんでしょう・・・残念ながらあなたはあと数分で死にます」 篤は言い終えると、丸太を両手に抱え佐藤の頭に付ける。 コッ 「何の真似だ?」 「・・・あなたが死んでしばらくすると、あなたは奴らの仲間として復活します」 嘘だ・・・ 「ハッ・・・俺があんな人喰う化け物になるっていうのか・・・」 「正確に言うと奴らは人肉は喰いません、あの牙で人の血を吸うんです」 それじゃ・・・ 「それじゃまるで吸血鬼じゃないか」 「すみません・・・あなたが死んだら、復活する前に頭を潰します」 そうするしか他にない・・・ 佐藤がかすれて笑う。 「これは天罰かな・・・俺が弟を見捨てて逃げたりしたから、こんな目にあうんだな」 「・・・仕方のない状況ってのはあるものです。私にも自分の弟を見捨てなくてはいけない時がくるかもしれません」 雨の音がいっそう激しくなる 佐藤の顔から涙がぽろぽろ流れる。 いやだ・・・ 「死にたくない・・・嫌だ、死にたくないよぉ・・・お願いだよ、あんた!頼む!殺さないでくれ」 「どちらにしても・・・あなたわ助からないんです・・・」 そんな 嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ 「この人殺し!!人殺しィィィィィ!!」 ザーーーーー 激しく雨が降っている・・・ 鈍い音を掻き消すように・・・
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