月虹

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  ある朝ぼくは 独りであると気が付いた   ある朝ぼくは 泣いていたのかもしれない   ある朝ぼくは 君に逢いたいと思った   ある朝ぼくは 月を見つけた   ある朝ぼくは 太陽を見つけられなかった   仕方がないから もう一度眠った   君に伝えたいことがあったんだ   たとえ世界が闇に呑みこまれて 置き去りの心が泣いていても   ぼくはその雫を捜し出す   月を見つけて七色の虹を架けるんだ   ある朝ぼくは 夢を見ていた   目覚めると隣に君がいた  
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