第①話

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誠くんと裕紀が私達の所にやって来た。 「…さくら、俺らのクラス負けちゃったよ。」 裕紀は、久々にさくらに話掛けた。 「うん。でも裕紀はやっぱり格好良かったよ。」 裕紀は照れている。やっぱり、この2人はお似合いのカップルだよね。 「俺ら邪魔みたいだし違う所に行くか。」 誠くんは耳元で小さな声で囁いた。 「いっ…つたぁ~い。」 誰もいない屋上で何故かデコピンされる。 「痛いな、バカっ!」 「お前はお人よしだな。」 誠くんの方が、お人よしだと思いますけども。 「約束忘れてねーよな。」 …約束って何だっけ。 「俺が勝ったら何でもしてくれるんだろ…?」 そのニヤニヤ顔を辞めて下さい…。 「やっぱり…「辞めるはなしだからね。」」 うぅ…。何であんな約束したんだろう。 「うっわあ~っ。」 急に抱き着かれる。 「ちょっと辞めてよ。」 「いいじゃん。」 「よくなーい!」 「煩い。黙ってて。」 「……っ」 「マヂで好きすぎる。」 コイツよくも平気で抱き着きながら言えるな/// マヂで栞が好きだ…。 毎日見てるだけじゃダメになっていた。 見てるだけでいいと思っていた。 けれど益々可愛いくなってきて誰かに取られるんじゃねーか?って不安で仕方なくなっていた。 栞と付き合いたい。俺だけのにしたい。 やばいくらい好きだ。 .
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