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んー…、良い匂い。
静かな空間に窓から見えるオレンジ色の夕日。
「いたー!!!
しお~早くしてよね。」
んもぉ…面倒臭い。
私は、学校の図書室が1番大好きなの。毎日のように図書室に行くんだ…。
「さくら…煩いって。」
図書室だもの。こんな所で大声出したら嫌でも注目されるってば…。
ごめんなさ~い。と、ホントに反省してんだかしてないんだか分からない謝り方をしている。
さくらのせいで、図書室出入り禁止!…ってなったら嫌だからね…。
「早くしないと裕紀の試合始まるじゃん。」
裕紀ってのは、親友のさくらの彼氏の名前…。
裕紀はサッカー部なんだけど今日は練習試合だからって前から一緒に見る約束をしてたんだよね。
「裕紀ー、頑張ってー。」
うわぁ…、凄い人がいる。
あんまり人込みは好きではない。逃げようかな…?
そぉーっとね。
逃げた夜に、さくらから電話で惚気話…。
怒りの電話だと思えば惚気ってゆーね。
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