第①話

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はぁー、なんか疲れたよ。 春紀先輩の裏は知るし、誠くんには告られるし。 …電話だぁ…。 「…もしもし。俺だけど明日ハルと迎え行くから。」 「ちょ、ちょっと…用件だけかよ。」 迎え行くだけですぐ切るとか自己チューすぎ! 私の意見はないわけ…? 「…ホントにいるし。」 朝から深いため息。この2人と関わりたくない。 「栞ちゃんに誠が告って振られたんでしょ?マヂ笑えるっつーの。」 誠は眉間にシワを寄せる。 「なら、俺と付き合う?」 「…お断りいたします。」 冗談でも、そんな事を言わないでよね。 ちょっと耳かして…と、春紀先輩に言われる。 「誠って、栞ちゃん大好きな奴だからさ~女って栞ちゃんだけしか知らないの。」 大好きって…まさかね。 「栞ちゃんの事、ま~いにち妄想しちゃってんだよ。」 「おい、お前変な事言ってんじゃねーよ。」 誠は不機嫌になる。 「…栞、行くぞ…。」 今、呼び捨てで呼んだ? 誠くんに腕を掴まれながら歩く。 「…ホントだから。」 「えっ、何が…?」 声が小さくて聞こえないんだよ…。 「好きってのはホント。 妄想ってのは少し?いや…まぁ、とにかく好きなのはホントだから。」 誠くんが私を……? 「だから覚悟してね。」
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