第①話

8/13

4人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
「裕紀、ぜ~ったいに球技大会優勝してよね。」 部活帰りの裕紀に何度も言う。 「しお何回目…? 部活で疲れてるんだから静かにしてよ。」 あわわ、ごめんねっ。 「…ただいま。」 「お帰り~部屋で彼氏が待ってるわよ。」 …と、何故か入らないウィンクをされる。 「…って、彼氏!?」 「お母さんに似てイケメンGetなんてやるじゃない。」 だぁぁあ~~っ!! 階段を勢いよく駆け上がる。 「…何でいるのよ。」 「別にいいじゃん。」 よくない。よくない。 「…どうして私につきまとうのよ。」 「好きだからじゃん。 それ以外に理由はない。」 真顔で言わないでよ…。 ドキっとしたじゃない。 「…もしも栞が好きじゃなくても必ず俺を好きにさせてみせる。」 「……っ」 「栞しか女と思えないし、栞しか話たくない。」 …そんなに好きと言われたら断れきれないよ…。 .
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加