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その夜、北村は例の埠頭にいた。 頬に当たる北風がまだ冷たく感じる。 罠を仕掛ける者と掛かる者…… 坂下が何日か前、言っていた噂話や自分に降り掛かっているであろう現実、刑事の訪問、昼のニュースと坂下の率直な意見… ただ、漠然と蜘蛛と蝶を見ながらそれらを振り返ってみたら午後の仕事は手につかなかった。
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