プロローグ

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北村は散らかった書類を束ね、改めて目を通した。 「事故、事故、自殺、心筋梗塞、自殺、脳卒中か………」 ため息混じりに書類を見比べ、つぶやいている。 「年代もバラバラ、死因もバラバラ 住まいも……うーん。ただ一つだけ共通点を見つけるのなら全員男ってとこか。ダメだ 訳わかんね……」 「先輩、そんなにデスクに向かってると又、頭から煙でますよ。」 またも、冷やかしているのは先ほどの後輩 坂下孝一 28歳  まだ遊びたい盛りだが仕事はきっちりこなし、北村を何度か助けた頼りになる後輩だ。 「おい! サカ、人の事はいいから自分のはどうなんだよ!」 「あ、俺は二件ですね。どもすんません。」 北村は怪訝な顔をしながら席を立った。
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