プロローグ

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「丸山課長、先日亡くなられた斉藤様宅へ顔出してきます。」 中年太りで、脳天は薄くなっているこの課長は北村に目をやった。 「うむ、大変だな最近。まぁ、たまにはしっかり仕事してこい。」  北村は返事もせず課長に背を向けた。 「ち、どいつもこいつも…なんだよ!たまにはってよ……」 「おい! 何か言ったか?」 「いやっ、何でもないっす。行ってきますっ。」 肩をすぼめ足早にこの場を後にした。
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