第一話―始まりの光―

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ぐっすり眠ったので、寝起きはよかった…窓から外を見るまでは。 紅い目を見開いた。 「なんだよ…これ…」 空は紫色をしていて、大地は荒れていた。この家を除いてこの世界が終わったのか、それともまだ夢を見ているのかと思った。 頬をつねると激痛が走る。 「はは…まじかよ」 家の中を走り回った。 だが、探しものはいなかった。 「姉ちゃん…どこにいるんだよ」 玄関の扉を勢いよく開いた。やはりそこには、『終わった世界』が広がっていた。 宛もなく、街だった場所をさまよい、たどり着いたのは自分が通っている学校だった。 「何でこんなところに…帰るか」 学校に背を向け、立ち去ろうとした時 「…おい」 声が聞こえてきた。その声に聞き覚えはあった。 「…あん?」 声の主は、幼なじみかつクラスメートの霧彩 雹<キリサイ ヒョウ>だ。襟代わりに、モコモコした毛を取り付けたコートを着ていて青の長髪がよく似合う。 「…お前は無事だったか…」 俺…『は』? 冗談じゃない、と思い 「は、って何だよ、は、って?」 落ち着いていたかわからない。 確信を持てるのは、雹が何かを知っている事。 「お前ならわかっているはずだ…」 「まさか…まじかよ…」 不謹慎とわかっていつつもははは、と笑ってしまった。 こんな事が起きるなんて思ってなかった。
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