1人が本棚に入れています
本棚に追加
入学して2週間、友達もそれなりに出来て学校生活にもなれてきた。授業の合間の短い休み時間に『〇〇ちゃんかわいくねぇ?』『お前誰が好き?』なんて話で盛り上がる。そんな話をしていたら急に『奈々がお前の事好きらしぃよ』って…。はぁ~!?『誰それ?』顔も名前もハッキリ浮かんできたが、照れ隠しで言ってしまった。わからないはずがない、奈々はオレの右隣の女の子。『佐々木奈々わかるやろ?』いかにも思い出したように『あぁ~!!マジで!?』信じられないのは本当だった。良くしゃべっていたのは確かだけど、でもそれは隣のクラスにいるオレの親友のよっちゃんが好きやからみたいに相談されてただけで…。『ありえんやろ!!』絶対ない。オレはそう思いながらも、そこは中学生、席に着いて横に奈々がいると意識しますよね…。『どう?よっちゃんとしゃべった?』オレから奈々にしゃべり掛けるのは珍しい、しかもよっちゃんの事ならなおさら、それを察したのか、いつもより高いトーンで『うん。いい感じ。やっぱかっこいいね!よっちゃん』すげぇ笑顔の奈々。意味がわからん…。『ヤマトはどう?好きな子できた?』オレは一瞬驚いた。つうか照れた。不意をつかれたのは間違いございません。
最初のコメントを投稿しよう!