危険な好奇心

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興奮の為、明け方まで眠れず、朝から昼前まで仮眠を取り、俺達は山に向かった。 皆、あの『中年女』に備え、バット・エアーガンを持参した。 山の入口に着いたが、慎が 『まだアイツがいるかも知れん』 と言うので、いつもとは違うルートで山に入った。 昼間は山の中も明るく、蝉の泣き声が響き渡り、昨夜の出来事など嘘のような雰囲気だ。 が、『中年女』に出くわした地点に近づくに連れ緊張が走り、俺達は無言になり、又、足取りも重くなった。 少しずつ昨日の出来事が鮮明に思い出す地点に差し掛かった。 バットを握る手は緊張で汗まみれだ。 例の木が見えた。女が何かを打ち付けていた木。 少し近づいて俺達は言葉を失った。 木には小さな子供(四・五歳ぐらいの女のコ?)の写真に無数の釘が打ち付けられていた。 いや、驚いたのはそれでは無い。その木の根元にハッピーの変わり果てた姿が。 舌を垂らし、体中血まみれで、眉間に一本、釘が刺されていた。 俺達は絶句し、近づいて凝視することが出来なかった。 蝿や見たことの無い虫がたかっており、生物の『死』の意味を俺達は始めて知った。
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