危険な好奇心

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明日の朝までどう乗り切るか俺達は話し合った。 結果、小屋の中は蒸し暑く、周囲の状況も見えない(熊の接近等)為、山を下りる事になった。 もう内心、一時も早く家に帰りたい!と俺は思っていた。 懐中電灯の明かりを頼りに足元を照らし、少し早歩きで俺達は下山し始めた。 5分ほどはハッピーとタッチが俺達の周りを走り回っていたので心強かったが、少しすると2匹は小屋の方に戻っていった。 普段、何度も通っている道でも夜は全く別の空間にいるみたいだった。 幅30㌢程度の獣道を足を滑らさぬよう、皆無言で黙々と歩いていた。 そのとき、慎が俺の肩を後ろから掴み 『誰かいるぞ!』 と小さな声で言ってきた。 俺達は瞬間的にその場に伏せ、電灯を消した。 耳を澄ますと確かに足音が聞こえる。 『ザッ、ザッ、』 二本足で茂みを進む音。 その音の方を目を凝らして、その何者かを捜した。 俺達から2、30㍍程離れた所の茂みに、その何者かは居た。 懐中電灯片手に、もう一方の手には長い棒のようなものを持ち、 その棒でしげみを掻き分け、山を登っているようだった。
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