644人が本棚に入れています
本棚に追加
慎と淳と俺が山を抜けた時には0時を回っていた。
足音は聞こえなかったが、あの女が追い掛けてきそうで俺達は慎の家まで走って帰った。
慎の家に付き、俺は何故か笑いが込み上げて来た。
極度の緊張から解き放たれたからだろうか?
しかし、淳は泣き出した。
俺は
『もう、あの秘密基地二度と行けへんな。あの女が俺らを探してるかもしれんし。』
と言うと
淳は泣きながら
『アホ!朝になって明るくなったら行かなアカンやろ!』
と言い出した。
俺がハァ?と思っていると、慎が俺に
『お前があの女から逃げれたの、ハッピーとタッチのおかげやぞ!お前があの女に後から殴られそうなとこ、ハッピーが飛び付いて、代わりに殴られよったんや!』
すると淳も泣きながら
『あの女、タッチの事も、タッチも・・うっ・』
と号泣しだした。
後から慎に聞くと走り出した俺を後から殴ろうとしたとき、ハッピーが女に飛び付き、頭を金づちで殴られた。
女は尚も俺を追い掛けようとしたが、足元にタッチがジャレついてきて、タッチの頭を金づちで殴った。
そして女は一度俺らの方を見たが、追い掛けてこず、ひたすら2匹を殴り続けていた。
俺達はひたすら逃げた。
慎も朝になれば山に入ろうといった。
もちろん、俺も同意した。
しかし、そこには、さらなる恐怖が待っていた。
最初のコメントを投稿しよう!