宣告

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  それは中学生になったばかりの頃の話だ   ある晩、目覚めた時喉の渇きを感じリビングまで水を飲みにいった ところがリビングにはまだ電気がついていた 俺は覗いてみた そこには両親がいて何か深刻そうに話してる   その時は話の意味がまだわからなかったが、ただ【貴幸】とか【無精子症】だの【染色体以上で】だのの単語の端々が頭の中に残った   むせいししょう…初めて聞くことば   そのあとすぐ忘れたつもりでいたけど大人になるにつれて引っ掛かりが大きくなってきた   そして、その時の記憶を俺は何かの間違いと確信するために入院してる間に調べてもらったのだ    
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