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「だって俺、菜月の親友だもん👍」
にっと笑う尊が普段よりも頼もしく見えた。
…見えただけだけど(笑)
本当は…本当はね…私、売られるかもしれないんだよ。
この前、お父さんとお母さんが話してるの聞いちゃったんだ…。
「菜月?」
「あ…何?」
「本当に大丈夫?💦」
「う…うん!当たり前じゃない!」
尊には言えないよ。
言ったら絶対助ける。
迷惑はかけられないから。
「あっ…私、帰るね!じゃあ!」
何となく気まずくて私はその場から逃げるように駆け出した。
「はぁ~~💧」
家に帰りたくない。
嫌な予感がするんだ…。公園にいよう。
「私にどうしろって言うのよ!バカ~~~~!!」
叫んでもどうにもならないことくらいわかってる。
だんだん悲しくなってきちゃった。
「…やっぱ一人で抱え込んじゃダメだったかな~」
でもやっぱり尊には迷惑かけたくないしなぁ。
「悩んでても仕方ない!!帰ろう!」
私は公園から出て帰路についた。
「ただいま~」
「お帰り。」
あれ?お父さんが帰ってきてる。こんなに早く帰ってくるなんて珍しい。
絶対何かある…。
嫌な予感的中だよ~💧
「今日は菜月に話があるんだ。」
「……何?」
「うわぁぁぁぁぁあ😭」
……お母さん…うるさい💢泣くにしてももうちょっと静かに泣けないかな~…。
「…アイツは放っておいて、話なんだが…」
「うん。知ってる。私、社長さんの息子さんの元で住み込みで働かなきゃいけないんでしょ?」
「…よくわかったな~。超能力者か?お前。」
お父さん!!疑問に思うこと違うっ!!
私に超能力はないから!
「まぁ…そんなわけで頑張ってくれ👍」
初めて親に殺意が湧いた瞬間だった💢
「菜月~~😭行かないで~!」
「まだ行かないって💧明日だし…」
泣きたいのはこっちなのに…そんなに泣かれたら泣く気も失せるわ💧
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