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「付き合ってなんかないよ」 当たり前のように言う。 「ただのセフレだもん」 「あんたはそれでいいの?」 「は?」 何が 言いたいの? 「あんたがさっき泣いてた理由も知らないけど、あんたはそれでいいの? 好きじゃないやつ以外とセックスすんなとかそんなのが言いたいんじゃないよ? でもあんたは?あんたは満たされんの?好きじゃないやつとやって。 あんたは傷つかないの??」 …何なの いきなり私の心の中に入ってきて 何でそんなこと言うの… 何で私なんかにそんなこと言うの… 「……ッ…ヒック……」 「なあ…もっかい聞いていい? 何で泣いてんの?」 傷つかないわけない 強いわけじゃない ずっと泣いてる理由を聞いてほしくて 「……ごめッ……ック…………」 だけどどうしたらいいのかわからない 目の前は霞んでいくばかりで 何も見えなくて 倉田アキはフェンスに背中を預け空を見上げて言った。 「……俺に話してよ」 愛してくれなくていいなんて嘘 一緒に悩んで、迷ってくれる人を探してた 強くなりたい もっと 強く
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