14人が本棚に入れています
本棚に追加
日差しが照り付け夏の匂いがした。
私は夏が一番好きだ。
空は青く澄みわたって綺麗だし、慎のサーフィン姿が見られるから。
雷は凄く怖いけど、怖がっている私の元に慎は必ず来てくれる。
そして内緒で部屋に入れてくれる。
慎の優しい声を聞くだけで、雷なんて平気に思えた。
そして一緒に眠りにつく時に聞こえる、慎の心臓の優しい鼓動は、一番素敵な音楽だった。
お互い好き合っているとそう思っていた。
慎には彼女らしい女はいかなかったし、
海辺で騒いでいる女に見向きもしないで、私の隣に座って
「ただいま」
って頭をなでてくれる。
告白なんていらないって思ってた。
私達の間に誰も入り込めないって思っていた。
そう思っていた・・・
最初のコメントを投稿しよう!