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響哉が行方をくらましてから、17年が経った
香哉はあの時から、足取りを掴もうと黒い封筒に関する出来事を探すも、手がかりは見つかることはなかった
「あの黒い封筒が関係しているはずなんだ…。それなのに、どこにもそんな単語が見つからないなんて…」
市立図書館の端で、落胆する香哉の耳に、何か引っかかる会話が流れてきた
「ねぇ、知ってる?“黒い封筒の都市伝説”」
「あ、知ってる。結構知ってる人多いよね」
「そうそう。黒い封筒が来たら宛名に書かれてる人は神隠しに遭うってやつ」
「で、いつのまにか帰ってくるの。しかもメディアとか一切報道しないんだよね」
“黒い封筒”
“都市伝説”
“神隠し”
その単語を聞いた途端、香哉はそこのインターネットを開いた
「都市伝説…。神隠し…。これが本当なら、響哉が消えた時騒がれなかったのも納得がいく…。この話が最近のものなら…」
検索結果には、四桁を超えるサイトが引っかかっていた
そんな中、たった一つだけ都市伝説とは関係のないサイトが香哉の目を止めた
“あなたの望み叶えます”
どこにでもある胡散臭いキャッチフレーズだったが、都市伝説と何の関係があるのだろうか、香哉は興味本位でそのサイトにカーソルを合わせる
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