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プロローグ
俺は湖を一望出来る岬に立っていた。
この日、世界が終る。
そんなことを、あいつは言っていた。
「なんか、口が寂しいな」
あいつがくれた飴の味が何とも懐かしい。
煙草もやめたし、何か口に入れる物が欲しくて堪らない。
「このコート、すっかり気に入っちまってるな」
『あはは、変に似合ってる!』
今でもあの笑い声が耳に残ってる。
そう、今でも覚えてる。
何せ、俺がこの場所で暮らすようになった理由なのだから。
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