楽しみと悲しみは紙一重、なんて事を言ってみる

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 次に書くので俺が書く「書くことでの」楽しみ方は以上だ。ペースが早いと思うかもしれないが、20ページでまとめることになっているんだ。詰め込まないと完成しないったらありゃしない。だけど、書くことに疲れは無いかな。楽しいからね、こういうのを書くのは。    最後に述べるのはキャラクター。読者がキャラクターで楽しむのは当然だけど、実は作者もキャラクターで楽しめる。    言葉や言動、そして容姿。これらを小説という文字の中で作っていけば、必ず「ずれ」が生じる。それはいかに素晴らしい小説でも円周率を人間が数えきるのは不可能だという事くらいに当然なこと。  絶対になってしまうから、怖いのだ。    実際俺もはじめて書いた作品にて、キャラクターのイメージを想像していたけど、今ではどんな顔で設定していたのか文書だけではとても理解できない。ただ単に俺がど忘れしているだけだが、それでもイメージが一致しないのは痛いことだ。    読者は、自分のイメージでそれにぴったりな容姿を入れてくれるだろう。有名人や、漫画やアニメのキャラ、友人など。そこには必ず間違いがあり、それのせいでたまに「あれ?」と思ったりする。そこが読者と作者のずれという奴だ。出来れば、そういうのは小さければ面白いといえるけど。  作者のイメージは100%事実、覆ることの無い完璧な想像だ。言い方を変えれば、「俺の考えてるのが全て事実。後のイメージは虚実」という少し見下したような感覚だが、これも大事な楽しみの一つだね。  見下しすぎるのはよくない。でも、ほんの少しくらい見下す事だって小説を書く上での楽しさだ。どんなにレビューとして最低な感想を書いてる人も、結局はその人も自分の書いた作品という舞台で踊っているに過ぎない。だから、立ち直ることもできる。こういった気持ちも、小説を書く上ではとても大事なのだ。    だからといって「お前ら馬鹿に俺の作品のよさが分かるかよ!!」とかいうのは絶対NG。だって、それは読者を置いてけぼりにしてる駄作なだけですからね。読者と一定間隔を保ち、楽しい内容を作る。小説製作とはそんなものだ。  読者を楽しませ、皆がそれぞれの想像を膨らませる。  このキャラが言った台詞の裏にはどんな思いが?  この行動の真意は?     それを全て、自分だけが知っている。こんなに嬉しいことは無い、俺にとってはそんな感じだ。    
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