約束

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姫は2、3歩進んでから立ち止まり、こちらを向いた『あの人は一つ間違えてました。私の眼があの人を狂わせたのではなく、あの人が欲にかられ、弱き心に支配されたから、私の眼に毒されたのです どちらにしろ、呪われた魔の眼には違いがありませんが…』 姫は知っていたのだ… 「姫…私なんかでよろしければ、ずっとあなたの傍にいたい。血の誓いは私一人でも守ります。必ず迎えに行きますから、待っていてください。 そして、姫の眼は魔の眼なんかじゃない。その眼は大好きな姫の一部なだけです。その眼で狂わない人もいます。私が証人ですから。どうか気負わないでください」 姫は眼に涙をため、軽く首を頷き振り返った
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