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毛利春雄にとって、一人息子の春人は金よりも大事な存在だった。
それを失えば毛利春雄に生きる価値はなくなる。
すなわち、勝手に白旗を上げてくれるのだ。
しかも、青井家の莫大な金は毛利に流れない。
そうなれば、佐藤五郎は自分の息子を使う。
その後の要領は、春人と同じ要領だ。
つまり、佐藤五郎にとって最も得する手段は毛利春人を殺すことだったのだ。
そして、俺はそれを依頼された。
五百万、という小さな金でだ。
しかしそれは前金。
もし、自分の息子が青井の家に入れば追加の金が来る。
二億円だそうだ。
それだけもらえれば、俺も殺したかいがあるもんだ。
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