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[第一話]
須邑「騒がしい街だなぁ。新しく憩い場が出来た、って聞いて来てみてもさ……名前ある人いないし…。」
須邑は顔も知らない人と度々すれ違いながらも公園を目指す。
途中、果実売り等に声を数回浴びせられたが、数分歩いて暫くし、須邑は高々とした門を見上げていた。
カラフルに塗装された鉄工達を組み合わせた様なシンプル過ぎる門をくぐり、須邑は入って直ぐのベンチに腰を下ろす。
座って直ぐ隣にドンと立つ自動販売機を横目で見た。
しかし須邑は今現在財布は携帯していないので、見ても見ぬフリをするしかない。
愛美「隣…良いですか先輩? 答えは聞きませんがっ。」
須邑「……っ?」
Rタロスの決め台詞を真似て言い放ち、愛美は須邑の直ぐ隣にストンと座り込む。
愛美「まさかこんな場所が出来るなんてね、思いませんでした。」
須邑「……まぁ。」
愛美「小説ってつかれません? 私はつかれますよ…。最近弧亜つまらない文章しか書いてないじゃないですか。…なんですかねぇアレ。」
須邑「…弧亜は飽きっぽい性格だろう? 多分、ソレが効いてるんじゃないか。 …新しいモノ好きだしさ。」
愛美「あ、それ在るカモ! 流石先輩、惚れちゃいますっ。」
須邑「止めてくれ…。」
愛美「傷付きますよー、ソレッ。 ……てかあれ? 私ってこんなテンション高かったですか?」
須邑「知らない…。」
愛美「性格考案もう少し考えた方が良いですよねぇ。」
須邑「………。」
愛美「ねぇ、先輩ってなんで私にはそんな薄い反応ばかりなんですか?」
須邑「俺テンション高いタイプ苦手なんだよなぁ。」
愛美「マジすか…?」
須邑「うんまぁな。」
愛美はそれから考える様な仕草をして黙り込んでしまった。
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