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愛美「ねぇ先輩。」
須邑「………ん?」
愛美「ホットココア美味しいですか?」
須邑「…冷えるから丁度良いな。」
愛美「良かったッ。」
愛美は笑み、須邑の顔はまた陰が暗くなる。
愛美が勝ったのだ。
先程の会話で、立場に一抹だが危機を感じた須邑に、更にさりげない追い討ち。
『主役』や『危うい』、酷いモノでは『死ぬ』等とチマチマとぶつけられ、最期の圧力『――すね須邑さん? あ…これじゃ立場的に同類になるのかも?? 面白いねっ、アハハハハ。』に潰された。
須邑は主役でいたかった様で、今は好友度を上げる為に有難く奢られている。
生き残る為にはコネが必要、と愛美に聞かされたからだ。『私、ヒロインの飛鳥先輩と仲良いんですよ? ヒロインの飛鳥先輩と一緒にいるから、ですかね?? 前弧亜(Alice‡Maker)の日記に出させて貰ったんです!』
愛美「ねぇ先輩。」
須邑「………ん?」
愛美「今度二人で出掛けませんか?」
須邑「…………。」
愛美「この〈小説キャラの憩い場〉ですが、近い内に新設オープンの憩い場が出来るんですよ?」
須邑「弧亜。小説進めろよ。」
愛美「憩い場の詳細は分かりませんが、行ってからのお楽しみ…と言う事でどうですかっ?」
須邑「……嫌だなぁ…。でも――」
愛美「はい。…ココア、飲みましたよね? 美味しい、言いましたよねっ??」
須邑「……はぁ。」
14を超えた当たりで自分の溜息回数を止めた須邑は、何故だか凄く眠たくなった。
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