〔白蛙 街〕―Hakua Gai―

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愛美「先輩…アタシ……こういうの初めてなんです…。……………。優 さ し く し て ね。」 須邑「今の状況でその台詞は苦しいな。」 愛美「え?そうですか??」    ポップ調のメロディが充満する空間に彼ら二人がいた。  回る回る目が回る。  ぐるぐるとコーヒーカップは、二人を乗せて円周していた。  そう、須邑は愛美に連れられ公園内にある遊具地域、その域に設置されたコーヒーカップにて面白く遊んでいた。  優 し く し て ね.とは恐らくハンドルの事だろう。     須邑「優しくしてやる筋合い無くね?」  須邑は尻に曳かれていた仕返しだぁ!と言わんばかりに、調子に乗った天邪鬼よろしくハンドルをがむしゃらに強く回し始める。  それでいて愛美は―― 愛美「須邑先輩ってそんなに狭量な人だったんですね……ホロリ…。」 須邑「知るか、謝るまで赦さねぇ!」  キャラが少しズレた所にいる須邑君。痛いよ須邑君、ファンがいたら3割引きだゾ☆!?   愛美「ゲロ吐きそう。」 須邑「オマッ!? …サブヒロインがそんな事言うな」 愛美「誕と涎一緒に唾とか胃液とか昨日の昼食とか、もう規制かかるぐらい色々と嘔吐っぽいの来きそうだわ。」 須邑「いやもうお前サブヒロイン降格しろ!」 愛美「てか先輩視線が定まってませんよ? ぁ、ゲロきます?吐きます??」 須邑「すまん。と、止めて……頼むっ。」 愛美「唸れ、炎よ、舞え、吹雪よ、切り裂け、風よ!」 須邑「な…何……てかマジで止め――」 愛美「天パ☆天パ 有名人!」 須邑「ヒデオォ!! ……ズ、ズミ゙マ゙ゼン゙ッ…。」  いつの間にかハンドルの主導権は、須邑から愛美に代わっていましたね。  腹と喉を手刀制裁(?)斬りされた須邑君より愛美のが一枚二枚三枚四枚五枚六枚七枚八枚九枚は上手です。一枚足りなーい。 須邑「はぁはぁ……はぁ…はぁ。」 愛美「先輩? (発情期)大丈夫ですか?」 須邑「突っ込まねぇ…絶対に。……てか吐きそう。」 愛美「主人公降格ですね」 須邑「なんで!?!?」 愛美「吐いた瞬間から主人公は、わ・た・し…だゾッ☆」 須邑「ヒロイン跳ばすんだ!?」 愛美「主人公になったら飛鳥先輩とエロスがくると思うんで。」 須邑「レズビアン!?!?」 愛美「そう言えば須邑先輩って確か飛鳥先輩とヤった事ありましたよね?」 須邑「女の子が『ヤる』とか言わない!」 愛美「えへへ」 須邑「……へ?」  愛美は笑顔(黒)でハンドルを握る。
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