臨死体験

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臨死体験

今でも時々思いだします… 18才の冬の事です。 うちは高校卒業して、病院で仕事しながら看護学校に通っていました。 ある日、当時交際してた彼と仕事場の先輩(女性)と夜中 住み込みしてた病院を抜け出して遊びに行きました。 しかし遊び帰りに彼の運転する車が事故を起こしてしまいました。 彼と先輩は即死でした… 幸い うちは救急隊が駆け付けた時に わずかに反応があり搬送されました。 意識が戻るまでの約一週間生死をさ迷いましたが… 意識がもどる少し前… うちは周りが真っ白な所を歩いてました。 その少し前を彼と先輩が歩いてる… 『どこ いくん?』 と聞くと 彼がふりむいて 『お前は帰れ』って言いました… なんで?と思いながら何度聞いても帰れしか言わない… 『お前は来たらいけん』 その言葉で 二人とは反対の方向へ歩いていきました… そして意識が戻りました… その後はたくさん辛い思いもしましたが、今は 全て理解してくれて 一緒にいてくれる旦那と子供らがいます。 この話もモバ友から送っていただいた話です。 亡くなった人は、大事な人を自分のいる世界に連れて行こうとする人と 大事な人を守ろうとする人とに分かれてしまいます… 今回の話の場合は、彼は自分の死を受け入れ、彼女を守ろうとしたのですが、おそらく彼は彼女を心の底から大事に思っていたのでしょう… そういう人は、迷うことなく成仏しているはずです。 もしかしたら 彼女の幸せの為に、今でも見守り続けているのかもしれません…
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