17回忌

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17回忌

16年前に亡くなった祖父の話です。 中学3年で最後の中体連が終わり、受験勉強をしていると… 『誰かいる…』 人の気配を感じました。 しかし夜中の3時。 両親は寝ているし… でも嫌な予感… こんな時間に祖母に連絡するのも悪いと思い 眠りました。 いつもと同じように学校に行き、昼休みになったとき 耳元で… 『ありがとう』と 祖父の声… ビックリして周りを見渡しましたが、もちろん祖父がいるわけありません。 その日の夕方、冷たくなった祖父に会いました。 祖父は昨晩亡くなったそうです… 祖父は 苦しかったのか… 両目が開ききっていました。 集まった親戚は全員ビックリしていました。 そして告別式が終わり、火葬場で職員さんから… 『いちばん苦しかったときに、そばにいて欲しかった人がいなかったんだね』 と言われました。 その言葉を聞いた時、私は涙が止まりませんでした… 今年の17回忌のとき、親戚みんな集まったので 『亡くなったとき じいちゃん来た?』と聞きましたが、あの時来たのは私のところだけでした。 不思議な体験でした。 この話もモバ友から提供していただいた話です。 私も葬儀屋時代、目の開いた遺体を何人も見てきましたが、はっきり言って怖いです。 よほどの思いがあったのでしょう… 一番 目にかけている孫に亡くなる前に会いたかったのだと思います。 そのような強い気持ちは亡骸にあらわれたり するものです…
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