むしのしらせ

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むしのしらせ

6年前に父が亡くなったときの話です。 父は入院していたのですが、入院中一度もお見舞いに行こうなどとは言わなかった姉が… 『一度くらいは お見舞いに行こう。』と言ってきました。 私は 珍しいな…と思いながらも 一緒にお見舞いに行く事にしました。 私は出産直後でしたが、兄がたまたま仕事が休みで、母と二人で私の家に遊びに来ていました。 子供を母に預け、支度をしていると、これも偶然なのか… 上の姉夫婦も、父のお見舞いに行っているとのこと… 支度が終わり 家を出ようとしたとき、義兄から電話があり 父の容体が悪化したので大至急来てくれ と言われました。 急いで行くと 父は個室に移され、心臓マッサージをされていました。 姉兄で最期を看取ることもでき、全く苦しまず眠るように逝ったとの事… 今思うと、これが虫の知らせだったのかな?と思います。 そして通夜から火葬までの間、子供たちはグズる事もなく無事に葬儀を終わらすことができました。 真ん中の姉と私の子供は産まれたばかりで 父には一度も会っていないのですが、姉は… 『火葬までの間、父が孫の相手してたんじゃないかな』と言っていました。 あと一週間生きていてくれれば、私の子供を抱いてもらえたのに…と思っています。 この話もモバ友から提供していただいた話です。 身内が亡くなる刻は不思議なことが起きるものです。 それを偶然とするか虫の知らせと考えるかだと思います。 たぶん お父さんは家族に知らせたのでしょう… もしかしたら 子供さんは 葬儀の間、お父さんの姿を見ていたのかもしれません…
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