じいちゃん

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じいちゃん

この話は祖父の話です。 私は その時、中学3年の受験期 真っ只中。 祖父は末期のガンで身体中に転移していました。 父は 『可哀想だけど、もう 見ていられる姿じゃないから お見舞いは禁止。 何があっても行っちゃダメだよ。 お前は受験が第一だから。』と言われていました。 その日も塾があり、急いで帰らないといけないのに、異常な胸騒ぎ… もう塾どころではなく、内緒で病院に駆けつけました。 病室には誰もいなく、一人で祖父に会っていました。 しばらく病室にいましたが、祖父に会って満足した私は 家に帰宅しました。 帰りが遅いと親に怒られましたが、私は遅れて塾に行きました。 塾に着いたら、急にめまいがし、倒れました。 親が迎えにきて、結局 塾では何も勉強せず帰宅… 次の日 祖父は亡くなりました… 親族には 『じいちゃんが呼んだんだね…』と言われました。 確かに 学校帰りに声が聞こえました。 男か女かわからないけど… 『今行かなきゃ。今行かなきゃ。今行かなきゃ。』みたいな… そして祖父のお通夜の日… お通夜の前に祖父の家を覗いていたら、どうしても目から離れない… 光り方が違う写真立てを初めて見つけました。 『この家に、こんなディズニー…』って写真を見たら、私と弟の幼い頃の写真でした。 このとき初めて 『私達、じいちゃんに愛されてたんだ』って じいちゃんの愛を感じました。 私の形見分けは、その写真立てです。 誰よりも 死の直前に呼んでもらったこと… 今でも忘れませんし、この先ずっと忘れません… そして 私達を大切に愛してくれたこと… 絶対に忘れません… ありがとね じいちゃん… そして おつかれさま じいちゃん… この話もモバ友から提供していただいた話です。 虫の知らせは 身内の死のときに 頻繁におきます。 皆さんは 虫の知らせに気づいていますか? たぶん 何かしらのサインがあると思いますよ…
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