牛乳瓶のおじさん

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牛乳瓶のおじさん

滋賀に住んでいた高校3年の秋でした。 学園祭の準備後、一人で田んぼに囲まれた長い一本道を自転車で帰宅していました。 時間は20時すぎ… 街灯がついていたので 田んぼ以外はハッキリ見えていました。 車の往来が途絶え 私一人だけになるときが何度かあり、だんだん怖くなってきた時… ビニール袋に 沢山の瓶を入れて歩いている おじさんを見つけました。 瓶同士が ぶつかり、音をたてながら… おじさんは袋を右手にゆっくり歩いていました。 私は 薄暗い田んぼ道、一人じゃない事に安心を覚え、おじさんを見ながら自転車を走らせていました。 おじさんまで1~2メートルという時、瓶の音と共に おじさんの姿が見えなくなりました。 えっ… その道には私しかおらず、その瞬間 恐怖と共にある事に気付きました… おじさんは 右半身しかなかった… しかも おじさんはぼやけた緑色の光が身体を包んでいました。 さっきのおじさんは普通の人じゃない… と思った私は、どの道を走って帰ったか覚えてないくらい無我夢中で帰宅しました。 この話を友人に話すたびに笑われます。 何故牛乳瓶なのか… なんとなく 私の中で 牛乳瓶だと確信が持てるからだからです。 この話もモバ友から提供していただいた話です。 なんとなく確信が持てるものって結構あると思います。 皆さんも、誰もいないのに人の気配がする… なんて経験、今までに何度かあると思います。 そんなとき、女性の気配だ…と なんとなく感じたら、たぶん そこには女性がいるのだと思います… 人間が無意識に、感じとる能力は 結構当たるものなんですよ。
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