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おばあさん
この話はモバ友のnさんが体験した話です。
俺は昨年、婆ちゃんを亡くしました。
大学の四年間と卒業して少しした時の事でした。
大学に入る前から少しずつ体が弱ってきていた婆ちゃんは、昼夜逆転、軽く痴呆だったんですけど、いつも俺と弟の顔を見ると握ってくれと手を差し出していました。
最期の時、弟は父が婆ちゃんの耳にかざしてあげた携帯で少し声をかけられたらしいのですが、俺の時は出来なかったらしく最期に一言も言えませんでした。
実家に着いた時にはすでに冷たく詰め物をされた姿になっていました。
通夜が済み、葬式が済み、火葬が済み…
「骨になったら虚しいもんだ」と想いながら寝ようとしていた時「○○…、○○…」
一発で婆ちゃんの声だと分かったのですが、俺は「疲れてるから今から寝るの!!」と目を閉じたまま言ってしまいました。
後から考えるともう少しマシな返事しとけば良かったと思います。
それから声は一度も聞こえません。
聞き間違えかもしれません。
でも俺は、婆ちゃんが最期に自分の声を聞かせる為と、俺の声を聞きに来てくれたんだと思っています…
以上がnさんの体験談です。
誰でも後悔と反省を繰り返しながら人生を歩んでいくものだと思います。
人の死に関わる後悔は、誰しも経験あると思います…
特に親族や知人の不慮の死のときに『あのとき あーしてれば…』など強い後悔を感じたりします…
それは 相手を思いやる気持ちが強ければ強いほど、大きな後悔になるものです…
『一期一会』を常に忘れず生活するのは難しいですが、後の後悔は あまりしたくはないものです…
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