帰宅

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また、消えてしまった彼を思い出し 私は 泣く日々が 続きました。 数日が過ぎ 私の体に 異変が。 中学生の私が、妊娠? 私は、彼のお母さん 自分のお母さんに話をした。 多分 中絶をさせられる。 逃げなきゃって 思いましたが、お母さん達は 違った。 お母さん達は、私に「産む?」って聞いた。 私は、「うん」と答えた。 そこからは お母さん達が話し合い、私は彼のお母さんの田舎に行くことに決まりました。 彼のお母さんは、元助産師さん。 おばあちゃんも 現役の助産師で助産院をやっていた。 私のお母さんも 笑って送り出してくれた。 もちろん、中学校には内緒です。 『引きこもりで部屋から出ない』と言い、不登校扱いにしました。 田舎暮らし のんびり時間時が過ぎ、いよいよ出産の刻がきました。 まだ 力が足りない私に、お母さんは 「頑張るの。頑張らないとダメなのよ」 私は、男の子を無事産み 義之と名付けた。 その後も、おばあちゃんと相変わらずの日を送っていた。 出生届には、彼のお母さんが産んだ子供とし提出されました。 義之は、死んだ彼の小さい頃にそっくり。 私は、何もなかったように 中学生に戻りました。 もちろん周りは、誰も子供を産んだことを知りません。
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