居候、水綺

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その後、家具や服、その他日用品とノートパソコンを買った信司達は昼食と休憩を兼ねて近くの小洒落た喫茶店に入った。 「ふう……疲れたな日下部」 「てめえは何も持ってねえだろうが」 一目散に琴乃が窓際のテーブル席をキープして座り、その横によっこらせ、と服などが入った袋を置きながら信司が言った。 家具やノートパソコンなどは家に郵送してもらったので軽い物しかないが、それでも塵も積もればなんとやらだ。 「お前は何にする?」 琴乃がメニューを開いて信司に訊ねる。 「じゃあ……このハンバーグランチセッ――」 「日下部、賭をしよう」 お前から訊いといてなんで遮んだよ、と思いながら信司は遮った琴乃の言葉に反応してやった。 「賭? どんなのだ?」 「帰りにナンパにあっている女の子がいたらその女の子を日下部が助ける。もしいなかったら百円あげる」
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