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そして今、自分は願う
「ねぇ、もっくん。
辛いことも苦しいことも覚えていなくていいよ」
だって、あれだけ苦しんで、自分を責めたのだからもう充分だ
「だから、もういいよ…」
苦しまなくても
全部オレが覚えておくから
願う
あの優しい夕焼け色の瞳が、痛みで傷つくことのないようにと
もう自分を責め続けることのないようにと
いつも、あの瞳が優しい光をたたえているようにと
そのために、彼の心から「昌浩」という存在が消えるようにと
「もっくん…。
またいつか、何処かで会えるといいね…」
だから、今は
ゆっくり、おやすみ
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