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    空を見上げれば、先程とは打って変わった色。綺麗な透き通った青ではない、優しそうな淡い朱。       どれほどの時間が過ぎたのかと、ポケットから携帯を出し液晶画面を見れば、映し出される時刻。     それは既に普段の下校時刻を追い越していた。           こんなに長い間寝ていたのか…、と胸の内で驚きつつも己の隣に横たわって眠る存在へと視線を移す。       「……。…千秋。千秋…千秋…」     軽く小さな溜め息を吐いて、穏やかな眠りの中に身を投じたままの幼馴染みの名前を何度となく繰り返し呼んでは起こそうと試みた。       …が、あえなく失敗…というより、無駄な策となり潰えた。     仕方なく、肩を叩いたり、揺り動かしたり、はたまた頬をつついたり、つねったりしてはみたもののこれもまた、無意味な行動となった。     だから、俺の面倒臭がりな性分によって、諦めという結論に達したのだった。      
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