あの日の約束

小学生～約束～

２人とも両親がいないということもあり(明には妹がいたが)、２人はとても仲がよかった。まるで実の兄弟かの様な…。
もちろん、親も違ううえ、顔立ちも似てなどいない。

晴樹はやんちゃ坊主というような顔に、太陽と仲がよさそうに日焼けした肌。
走り回ってどろんこになり、あちこちに擦りむいた傷。
元気な男の子といった感じだ。

対して明は肌が白く、
服が男物でなかったら女の子でも通用するようなかわいい顔立ち。

あまりに仲がいい２人はクラスで『ホモだ！』『変態だ！』と最初の頃は騒がれていたが、すべて晴樹が殴り飛ばし、蹴り飛ばして黙らせた。

今やクラスに２人の悪口を言うものはおらず、
晴樹はクラスの、そして学校のボスとして君臨している。

明はそんな力業のボスの参謀兼牽制役だった。

そんな２人の他の誰も知らない２人だけの約束。生涯守り続けようと誓いあった２人の約束。

・血の繋がりは無くても兄弟として生き、何があっても味方でいること。

・自分と大切なものを守るために力を尽くすこと。

・人に頼らない、カッコイイ男になること。

以上３つの誓いを守り続けることを２人だけで誓いあった。