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SOCに影響が出なきゃいいけど…」
ぶつぶつ言いながらも四人のコアを順番に見てまわった邦彦は、疲れた顔を上げた。
「どうだい、Pクラスの乗り心地は?」
「最高ですっ!」
四人のうれしげな声が揃う。
今までとは比べ物にならないくらい機体と自分が繋がって感じられる。
コアも体の一部になったみたいに鼓動している。
「それがもう、スティックでコントロールするのがもどかしいくらいなんです」
そう言って手の平をこすり合わせる巧に、マリアが、真摯な、そしてどこか寂しそうな顔を向ける。
「その気持ち…いつまでも大切にしてね」
「は、はい…?」
四人とも、思わず目をパチクリしていると、邦彦が思いついたように尋ねた。
「…で、本戦トーナメントは何時からだ?」
「一時です。…でも決勝はたぶん三時近くになると思いますよ」
と、純が自信たっぷりに付け加えた。
邦彦がどんよりとした空を見上げる。
「天気予報は午後からの空模様はあんまり芳しくないって言ってたな」
低い雲はその色を次第に濃くしていた。
太陽の光は厚い雲に遮られ、地上に申し訳程度の明るさを与えているだけだ。
「雨、降らないといいけどな」
「警備担当の俺としてはこれ以上風が出ないことを祈りたいですね」
今のところバトルに支障が出るほどの風速ではないが、あまり強くなるようだと大会は中止されるかもしれない。
不満そうな顔の涼に矢島が肩をすくめる。
「悪天候の中のバトルは危険だからしかたがないさ」
そんな憂鬱な雰囲気を吹き飛ばすような口調で、司が天を指さした。
「空に悪い天気なんてないですわ」
みんな、つられるように再び上を向く。
「あの雲の上はいつでも青空ですもの」
マリアの顔にようやく笑顔が戻る。
「そうね、空はいつでもあなたたちの味方よ」
四人が大きくうなずく。
その直後、本戦トーナメント第一試合を伝えるアナウンスが流れてきた。
時間と共に雲行きは怪しさを増していた。
雲はますます低く、色も濃くなっていった。
幸いなことに雨だけは免れていた。
矢島の一番の懸案だった風も何とかゲームに支障がでない程度に収まっており、上限五〇〇メートルという制限が付きながら、トーナメントは順調に消化されていった。
イダテン、
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