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それから数分後には完全にクラスは別れていた。
ベイルが退学になったため、人数も30人とぴったしで、6チームできあがった。
「よし、んじゃあクラス代表は明日決める。方法は学園の敷地内にある小規模な森でのバトルロワイヤル。今日はこれで解散だ」
ジークの言葉に教室中から歓喜の雄叫びがあがる。
例によってレノスもその中の一人だ。
「いやぁクラス代表決定戦って最高だな。よし、こうなればやることは決まっている」
「寝るとかはなしよ」
セイラの言葉にレノスは固まる。
そして錆びたネジのようにゆっくりとした動作で首だけ回し後ろを見る。
「ガチで?」
「当たり前でしょ」
「んな殺生な!俺は昨日色々あって2時間しか寝てないんだぞ!」
「色々ってなによ?」
「ギャンブル」
「未成年が何やってんのよ!」
真顔で答えたレノスの顔にセイラの拳がめり込んだのは言うまでもない。
「あっ、起きた」
目を覚ましたレノスが一番最初に見たのはフィーネの顔のアップ。
「どういう状況?」
「レノスはセイラにやられた」
「あっ、なるほど」
フィーネの簡潔な説明にレノスは思い出せないながらも納得すると体を起こす。
そこは見覚えのある自分の部屋の寝室だった。
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